第2章 ここは、どこですか?
「こらー!名族袁紹を差し置いて
一体どういう事だ!!」
「どうやら、優希。
いろんな方からの
お誘いがあるようですよ?」
静さんが困ったように笑って
私の頭を撫でた。
「どこでも構わなけど
あの袁紹だけは辞めてくれないか?」
「遠もそうだけど俺も同感ー!
静もでしょ〜?」
「はい、そうですねぇ。」
どうやら、3人は
袁紹さんが、嫌いらしい。
「こらー!私を無視するなー!」
あの感じが苦手なのかな?
「それもそうですけど
私達の大切な姫を
乱暴に扱いましたからね。」
「そうそうー!
意外と根に持つんだよ〜?」
悪戯っぽく笑って首を傾けた。
なんだか妙に様になっていて
かっこいい。
「優希が好きな所に行きましょう。」
好きな所・・
どこか一つの国と言われて
悩む。
本音を言えば、全部の国に
行って、色んな所を
見てみたい。
ダメかな・・・
「大丈夫だよ。
それでも、いい・・」
優しく微笑んで遠さんが頷いた。
思ってる事を当てられて
目を丸くする。
なんで分かったのだろう。
「願えば、望み通りに・・」
「それが、姫の頼みならー♪」
なんだか、この言葉
最大級の甘い言葉な気がする。
こんなこと、言われないよ絶対。
だから、凄く気恥ずかしい。