第3章 VS青葉城西
武「いやあ、あちこち練習試合のお願いに直接行ってたから
全然、体育館に顔出せなくて…」
菅「先生、青城なんて強い学校とどうやって…!?」
澤「まさか、また土下座を…!?」
武「してないしてない!
土下座得意だけどしてないよ今回は!」
土下座が得意と言うこの先生は、
今年からバレー部顧問になった
武ちゃんこと、武田一鉄。
バレーの経験は無く、技術面以外のことを全力でサポートしてくれてる
なんだかんだ頼りになる良い先生だ。
武「ただ…条件があってね……」
『条件?』
武ちゃんは少し言いにくそうに言葉を続ける。
武「"影山君をセッターとしてフルで出すこと"」
その言葉に皆、驚きを隠せない。
菅「…………」
『なんでスかそれ、烏野自体に興味は無いけど
影山だけはとりあえず警戒しときたいってことですか』
田「なんスか、ナメてんスか
ペロペロですか」
私と田中は武ちゃんに詰め寄る。
武「い…いやそういう嫌な感じじゃなくてね、えーと…」
そんな時スガさんが口を開く。
菅「い…良いじゃないか
こんなチャンスそう無いだろ」
田「良いんスかスガさん!」
『そうですよ!
烏野の正セッター、スガさんじゃないですか!!』
私と田中の言葉にスガさんは
ハッキリと答えた。
菅「…俺は、日向と影山のあの攻撃が
4強相手にどのくらい通用するのか見てみたい。」
そんなスガさんの言葉に
私たちは何も言えなくなる。
澤「先生、詳細お願いします」
それに応え、武ちゃんは詳細を話し出した。
武「…うん、えーと…日程は急なんだけど来週の火曜
土日はもう他の練習試合で埋まってるんだって。
短い時間だから1試合だけ
学校のバス借りて行きます、時間は──…」
まだ、スガさんの事が納得がいかなくて
武ちゃんの説明があまり頭に入ってこない。
そんな折、ふと視界の中に日向と影山が入ってきた。
2人は、強い眼差しで前を見据えていた。