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【HQ!!】烏の翼

第1章 新入部員たち










4月…新入生が入学し、新学期が始まる。
そして、2・3年の部活をしている人たちは新入生の部活勧誘に力を入れる時期。
勿論、私たち男子バレー部も。




タタタタッ!!
『やばい!出遅れた!!
3人とも早く早く!!!!』


男子バレーボール部の勧誘をするために
同じく2年の部員、縁下と成田と木下の3人を引き連れて
1年生の階へと急ぐ。



『うわぁ…やっぱもう始まっちゃってるよ……』


私の目の前には
沢山の部活勧誘をしている2・3年たち。


縁「ちょ、佐倉走るの速すぎ…!」

『縁下たちが遅すぎるんじゃない?
さ、それより勧誘勧誘!!』


そう言って私は3人にバレー部のビラを配る。


『んじゃ、頑張って配りきろう!解散!!』















『男子バレー部どうですかー!一緒にいい汗流しましょうー!!マネージャーも募集中ですよー!!!』

声を張り上げで宣伝をしながら、通りすがりの1年生にビラを配っていく。

あともう少しでビラが無くなるというところで
目に入ってきたのは周りより明らかに背が高い男の子だった。


((うおっ、背高い!隣にいる子も中々だ!!
あれは…ゲットせねば!!!!!))


使命感にとらわれた私は
急いで1年生2人に近寄る。



『そこの背の高い君!』

?「…何ですか?」
?「??」

『良かったら男子バレー部に入らない?
体験だけでも大歓迎だから!』


若干、面倒くさそうな顔をされたが
ちゃんと勧誘をする。


?「…考えときまーす。
行くよ、山口。」

山「あ、待ってツッキー!」


『……クール』


((あっさり躱されてしまった…))


少しショックを受けながらツッキーと山口君の後ろ姿を見送っていると
縁下たちが焦ったように駆け寄って来る。



縁「佐倉!もうちょいで部活始まる!!」

『え!!』

縁下の言葉に驚いて時間を確認すると
後、5分ほどで部活開始時間になるところだった。


『ほんとだ!やばいやばい!!』


配りきれなかった数枚のビラを握りしめながら
急いで男子バレー部の活動場所第二体育館へと向かう。







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