第2章 ラブシーン 後編
ナオはゆっくりと身体を起こし、私をぎゅっと抱きしめ、そして耳元で言った。
「俺、もうガマンできない。いれてもいい……?」
「でも……」
私がそう言うと、ナオは自信ありげに答える。
「大丈夫。俺、持ってるから」
そう言ってナオはベッドの横にある引き出しを開け、何かを取り出し、私に見せた。
コンドーム……、かな?
「持ってたんだ」
「うん、付ける練習もしたから大丈夫。ね……?」
ナオは甘えるように私の目をじっと見る。
私はそんなナオの顔とか行動とか、全部すごくかわいく思えてきた。
「いいよ」
私がそう言うと、ナオはうれしそうににっこりと笑った。
「ちょっと待ってね」
そう言ってナオは自分の下着を脱ぎ始めた。
私は目のやり場に困って、なんとなく壁にかかった時計を見る。
秒針の動きがやたらとゆっくりに感じる。
「これで大丈夫」
ナオが私の手を取り、何かを握らせる。
薄いゴム越しの、かたくて……。
「大きくなったね……、ナオ」
私がそう言うと、ナオが首をかしげて微笑む。
「それって、いつと比べて?」
「この前お風呂に入ったとき……」
「そうかも」
ナオは楽しそうに笑った。
私はなんか変なこと言っちゃった気がしてちょっと恥ずかしくなった。