第2章 人数が増えました、仲良くなりましょう?
「ここですね。」
見せたい物の場所に案内すれば
全員が口を開けて固まった。
「マジっスか・・」
「なんで家の敷地内に
バスケコートがあんだよ!?」
そう、彼らに見せたい物は
彼らが大好きなバスケができる
バスケコート。
「す、凄いです。」
「ここでいつでもバスケを
していいですから。
暇な時とか勝手に使って下さい。」
「家にバスケコートなんて
聞いたことないのだよ・・」
「藤ちん、俺らとそんな
変わんないのにね〜」
紫原くんの言葉に反応して
小さく溜息をはいて苦笑い。
「敦、藤宮は成人している。」
赤司くんが、説明してくれた。
案の定、目を見開いた彼らに
私はそこまで幼く見えるのかと
少しだけ落ち込んだ。
「家にバスケコートがあるって事は
藤宮さんもバスケするっスか!?」
「まぁ、そうですねぇ。
一応やりますよ。」
その先がなんとなく分かって
濁すように言えば黄瀬くんは
キラキラとした笑みを浮かべ
私の腕をとった。
「一緒にバスケしようっス!!」
ほら、やっぱり。
予想していた展開に溜息。
「いえ、私は片付けと
晩御飯の準備がありますから。」
「えー!それは後で俺らも
手伝うっスから、一緒にやろうっス!
藤宮さーん!」
これは、やらないと
引かないなと思い
仕方ないと頷いた。
「一回だけですよ?」
「やったー!!
1on1でいいっスよね?」
「はい。」
ボールは、私から。
ハンデなのだろうか。
まぁ、どちらにしても勝つけど?