第2章 人数が増えました、仲良くなりましょう?
紫原くんの腕を取り
引っ張りながら、店内を歩き
似合いそうな服を何着か取って
合わせていく。
「うん、これ似合いそうです。」
「あ、これいいね〜」
「でしょう?次はこれです。」
「これもいいね〜」
「はい。これはどうですかね?」
「うん、いいと思う〜」
「・・・・」
同じような返答に
眉を寄せ、紫原くんを見た。
「適当に答えてませんか?」
「そんなことないよ〜
藤ちんが選ぶやつ、全部
俺が好きな服だからさ〜」
「そうですか、良かった。」
彼なりに見てちゃんと
答えていたようだ。
頷いて、笑みを浮かべる。
「決めた〜藤ちんが
選んでくれたし、これにする〜」
マイペースな感じは
漫画だけじゃなくてやっぱり
変わらないんだなぁと思った。
「決まったのだよ。」
次に、緑間くんが戻って来た。
手に持っている服を見て
内心、またか・・と
溜息を漏らした。
何?キセキのメンバー達は
髪は派手なのに服装はシンプルとか
そんな決まりがあるのか?
緑間くんが持ってきた服も
やはりというか、シンプルすぎる。
「緑間くんのも、シンプルすぎますねぇ。
私が一つ加えてもいいですか?」
「別にいいのだよ。
だが、お金を払うのは
俺じゃないから・・」
あぁ、なるほど。
それでこんな感じなのか。
「気にしなくていいですから。
高校生なんですし
オシャレをしなくちゃ。」