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ハイキュー!!影山飛雄*裏*R18☆

第2章 ミラクルとハプニング


あたし達は当たり前のように勝ち進んでゆき、とうとう、決勝まできた。相手はツッキーペア。
試合前、影山はいつに無くピリピリしている。

「影山!肩の力抜いてほら!」

「お、おう。」

「大丈夫だよ。影山なら。あたしもいるしっ!って大口叩いて足引っ張ったらごめんね。」

「ふっ。何だそれ。おし、行くぞ。」

今影山笑ったよね。何か嬉しいな…。あたしも頑張らなきゃっ!

『ピー』

集合だ。いよいよ決勝だ。あたしは大きく深呼吸をし、前を向いた。

えっ…

「あれ?凛じゃん?」

「亜未…」

亜未とは中学時代にバレーをした仲だ。けど、気はあまり合う方ではなかった。

「へぇー。マジで烏野だったんだ。」

「何が言いたいの?」

「べっつにぃー?何で黒蝶さんが新山女子じゃないのかなーって思ってさっ。」

「黒蝶?」

影山が怪訝な表情であたしを見る。

「違うの、影山!これはっ…」

「違くないでしょ?それともあれ?やっぱ、噂はホントだったの?」

「それ以上は言わないで。」

必死に怒鳴りたいのを抑えた。ここで、黒蝶のことが公になってしまったら、元も子もない。まあ、今更なのかもしれないけど。

「ふーん。まっ、今回は言わないであげる。せいぜい頑張ってねっ!り・ん・ちゃん。」

言いたいことだけ言って、亜未は去って行った。と言っても、向かいのコートに戻っただけだが…。

「おい。」

はっ!忘れてた。今の話全部影山に聞かれてたんだった。気まずい。けど、平常心。平常心。

「なっ『ドゴッ!』」

「はあ〜…。言わんこっちゃねぇ。大丈夫か?」

「だ、大丈夫。」

あたしがグルグル考え事をしている間に、どうやら試合が始まっていたらしい。お陰で、顔面でサーブをくらってしまった。

「取り敢えず、保健室行って来い。」

「いや、大丈夫だよ!これくらい。」

「アホ。試合に支障出たらどうすんだ。お前が戻るまで補欠に入ってもらうから、早く行け!」

「…わかった。すぐ戻ってくるから!」

あたしは急いでその場を後にした。
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