第3章 志々雄さんと少年
?
「お前は…
喜怒哀楽の楽以外の感情が抜け落ちたんだろう」
え?
『楽以外の感情が…ない…』
と言うことは…
喜の感情がないから闘気もなく 怒の感情がないから殺気もなく
そして
哀の感情がないから人を殺すこともなんともない…ということなんだ…
?
「…俺は今日本中から腕優れの刀を集めている
宗次郎もその一人だ
お前は今日から
宗次郎の刀だ 明治政府を壊すために
弱肉強食の時代を作るために俺と一緒に来い」
宗次郎
「よろしくお願いします」
その男は不気味な笑顔を浮かべながら私に手を差し伸べた
他の人にとってはさぞ死神のような笑顔だったんだろうけど、私には救いの神様のようなものだった
それから私には…志々雄さんが私の全てになった。