第1章 始まりは。
あたたかい陽射しが心地よい春の日。
何か素敵なコトがおこらないだろうかと心おどらせていた。
私はこの春から高校1年生。
中学校では、部活や二次元にうつつをぬかしている間に
おわってしまっていた。
つまり、青春?何ソレ?美味しいの?状態である。
まわりからすればきっと勉強はできる。
運動もできて、しかも部活では部長だった私を
羨んだりするかもしれない。
けど、現実とは儚いものだ。
勉強だって、できるなんていったって
100点もとれやしないできそこないだし、
毎回、平均80点以上をキープしているだけだ。
親は厳しくて全然誉めてくれなかった。
運動だって、記録だけを見ればいいものの
どれもフォームがまわりの皆とはどこかズレていた。
部長になったって副部長の声の方が
断然大きかったし、判断だってあやふや。
結局、部を負の方に引っ張ってしまった気すらしてしまう。
ずっと自分について悩んだ中学校生活。
リア充だったことなんて一瞬すらない。
友達やらが善意で言ってくれているであろう
「モテるでしょ!」の言葉も
私からしたら嫌味でしかなかった訳で。