第9章 *オレにわがまま言って?【黄瀬涼太】*
*おまけ*ぴったり1年後*同棲中*
「ただいまっスー!」
「おかえり!早かったね」
「当然っスよ!はい、これ」
「わぁ……綺麗な花束」
「っち、誕生日おめでとう」
「ありがとう。嬉しいな……」
「もう去年みたいな思いにはさせねぇっスよ」
「ふふっ。あっ、ご飯出来てるの!早く食べよう!」
「そうっスね、でもちょっと待って!」
「え?」
「ああいや……スーツだから、オレ」
「あ、そうだね。じゃあハンガーに……」
「いいっスよオレやるから!っちは向こうで待ってて!」
「そう?じゃあ待ってる」
「どう?美味しかった?」
「美味いなんてもんじゃないっスよ!っちなら最高のお嫁さんになるっス」
「最高とか言い過ぎだって」
「ホントっスよ。だからオレもう一つプレゼント用意してるんス」
「え?花束以外に?」
「そうっス。これなんスけど……受け取ってくれる…?」
「そ……それって所謂……」
「婚約指輪っス」
「涼太……」
「必ず幸せにするから……これからもずっと一緒にいよう?」
「っ……」
「泣いちゃうの…?嬉しい…?」
「うんっ…!」
「そっか……よしよし……」
「ありがとうっ……」
*終わり*