第6章 *飲み会の帰り【高尾和成】*
高尾side
「もしもーし!ちゃーん!今帰っからぁ待ってろよぉー!」
「大分酔ってるみたいだけど……大丈夫?迎えに行こうか?」
「なぁーに言っちゃってんだよっ!こんな時間にお前を外に出せるわけねぇっしょぉー!」
「分かった。でも気を付けてね…?」
「へへっ!りょーかーい!んじゃ、また後でなぁー!愛してるぜぇー!」
今日オレは久々に高校の奴らと呑んだ。
メンバーはオレ、大坪さん、木村さん、宮地さん、真ちゃん。
本当は彼女んちで過ごす予定だったんだけど急に誘われて……
『今の電話宮地さん?』
『ああ、なんか呑みに誘われちったわ。どーっすっかなー……』
『行って来なよ。滅多に集まらないよ?』
『けどお前、今日はここでのーんびりする予定だっただろ?』
『私なら大丈夫。ね?』
『そーか?なら行くかなー』
『うん!土産話期待してる』
『んじゃ終わったらまた来っから。ごめんな』
本当は嫌だった筈なのに、ちゃんはオレを送り出してくれた。
大丈夫と言われてもやっぱ心苦しさはあって……
せめて早めに帰ってやろうと思ってたけど、なんだかんだで日付が変わってしまった。
「こんな夜中に大声を出すなバカめ」
「だぁーってー、あいつの事愛しちゃってんだからしょーがないっしょー!」
「木村ー、軽トラ貸してー。リア充轢く」
「飲酒運転になるぞ」
「高尾、お前1人で帰れるか?」
「だーいじょーぶっすよ大坪さーん!」
「大丈夫には見えないのだよ」