第2章 フランケンシュタインの悲劇
とある日・・・
胃痛が悪化したせいで意識が朦朧とし、
ヨロヨロと廊下を歩いていたモブリットは
突然何者かに腕を掴まれ使われていない部屋へ
連れ込まれた。
「誰だっ!?」と思って顔を上げると、そこには狼男・・・
もとい調査兵団団長エルヴィン・スミスが
モブリットに笑みを向けていた上、
その手には例の同人誌が握られていたので、
ザッと血の気が引いた。
あ、ヤバイ。これは死亡フラグだ。
モブリットは恐怖でガタガタと身体を震わせたが、
逃げるという選択肢は存在しなかった。
(というか、身体が動かなかった)
「モブリット・・・
君達が秘密裏に販売しているこの本についての事なんだが・・・・」
全てバレてるーーーーーっ!!
こんな不埒な本を描いて販売するなんて
万死に値する行為だという叱責を受けるのだろう。
壁外ではなく、自分はここで団長に抹殺されるのだろうか、
とモブリットは泣きたくなった。
しかし、エルヴィンが次に発したのは予想外の言葉だった。