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トリック・オア・トリート?

第1章 バイオレンス・オア・トリート






「今日のエルヴィンからは意地悪ばかりされていたからな。
ちょっとした意趣返しだ」

「・・・これがちょっとのレベルか?」


リヴァイのツッコミに全員で気絶しているエルヴィンを見遣ったが、
誰も何も言わなかった。

ここで下手なことを言えば、
エルヴィンの二の舞いになる可能性が高い。


「・・・・・・取り敢えず、エルヴィンを部屋に運ぶか」

「・・・・・そうだな。ここに放置してたら団長としての威厳と、
貞操が危険な気がする」



エルヴィンはその見目からも人気が高いので、
気絶したまま放置していたら良からぬことを考えた奴らに
何をされるかわからない。

もしくは恨みも買ってるので命の危険もある。


「気絶させた償いとして私が運ぶぞ」


よいしょっ・・・と言って、
ナナシはエルヴィンを軽々持ち上げてみせると、
全員から驚愕の表情で見られてしまった。


「・・・・・・ナナシ、気持ちはわかるけど止めてあげて」

「それ・・・・エルヴィンを引き摺ってんぞ?」

「・・・・・・・・・・・・」


ナナシは力持ちなのでエルヴィンくらい運ぶのは造作も無いのだが
・・・・如何せん背が低いので彼を肩に担ぐと
どうしても引き摺る形になってしまう。

その事実にちょっぴり泣きたくなり、
エルヴィンを下ろしていじけた。


「人には向き不向きがある・・・気にするな」


ミケからそんな慰めの言葉を貰ったが、
全然フォローになってない気がする。

仕方なくリヴァイとミケが腕と足を持って
エルヴィンを部屋へ運んだ。






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