第1章 本編
「あ~あ、侑士の奴ウケるし!とりあえずここいても何だし、帰るか?」
「そうだねぇ…帰ってやってもいいぞぉ?笑」
「はぁ!?お前っ」
「冗談だって!帰ろっ♪」
「お、おう…」
「ほらほら早く!置いていくよ?笑」
夕日に照らされて走り出す不二子が綺麗に見えた。俺は不二子の手をしっかり握って帰った。
「明日何だけどさ…」
不二子はいきなり話し掛けてきた。
「おぉ何だ?」
「お昼一緒に食べない?」
「あ?いいぜ?」
「本当!?」
不二子は飛びついてくるんじゃないかと思う勢いで腕を掴んだ。
「じゃあ明日は期待してて?」
「何をだよ」
「お弁当☆」
「食えるもん何だろうな?」
俺は冗談混じりで返した。
「ん~多分w」
不二子も笑いながらはぐらかした。俺が不安そうな表情を浮かべると、不二子は笑いながらこう言った。
「大丈夫。味には自信あるから♪」
「味だけかよ!?」
「どうかなぁ~?」
不二子はクスクス笑いながら立ち上がった。
「さぁて!休み時間終わっちゃうよ?早く行こっ!」
と言って不二子は駆け出した。
「ち、ちょっと待てって!」
俺も慌てて後を追いかけた。結局、明日のお楽しみということ何だろう。とりあえずこの話は忘れておくか。