第3章 変化する距離感【*裏指定*】
触れてしまったそこは、男のそれとは異なり柔らかく脆い印象を抱いてしまう。
少しでも力を強めたら壊れてしまうのではないかと思ってしまうほどで、真琴はゆっくりとくびれた形に沿って手を滑らせていく。
「____ぁっ」
ピクリと反応した悠の身体。
同時に微かに聞こえた甘い声に真琴の全身は粟立ち、辛うじて保っていた理性を一瞬にして打ち砕いた。
真琴「悠……可愛い…」
「んぅっ…ま、まこぉ、…待っ、て…///」
流線型を優しく撫で上げると、さらに甘い声が漏れてくる。
真琴の動きを遮るために重ねられた白い手は、目的を果たすことなくただ添えられているだけで。
___パサ…
真琴の髪を拭いていたであろうタオルが床に落ちる。
開放された視界に映る悠の俯いた顔は真っ赤に染まっており、その大きく綺麗な瞳にはうっすらと熱の籠もった涙を浮かべていた。
真琴「…可愛い……大好き…悠」
真琴は反対の手を彼女の首の辺りに移動させるとそのまま自分の方へと引き寄せる。
そして自分の口許に近づいた白く浮き立つ鎖骨にねっとりと舌を這わす。
「やっ///!? あっ…はぁ…んぅっ///ま、待って、真琴ぉ」
名前を呼ばれた真琴は鎖骨を味わうのを中断し、熱に震える悠の瞳を見上げる。
真琴「…悠は…俺に触れられるのは、嫌…?……俺は……触れたい…もっと、もっと……君を感じたい。」
真琴の真っ直ぐすぎる言葉に悠の頬を涙で濡らし、顔をふるふると左右に振ると小さく口を開いた。
「…嫌、なわけ…ない…よ。ただ……いつもの真琴じゃ、なかったから……すごい……ドキドキするの…///」
悠の言葉に真琴が眉尻を下げ微笑みを返すと、悠も恥じらいながら笑顔を見せてくれる。
真琴は再び鎖骨へと唇を寄せ、そのまま首筋に沿わせて赤く染まる耳へとたどり着く。
真琴「悠…俺も凄く……ドキドキしてる…だって…ずっと……こうして悠に触れたかったから…」
耳に掛かる熱い吐息といつもより低く擦れた真琴の声に悠はゾワゾワと甘い痺れを感じ、同時に疼く身体の中心を意識させられてしまう。