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3ヵ月に1度の涙の理由

第1章 あなたにあげる、リンドウを


「アズサー。そっちいっていい?」

電話の向こうから鼻水をすする音。
軽く嗚咽交じりなのが笑える。笑わないけど。

アキトは高校のときの同級生。
2年のとき同じクラスになり、たまたま一番最初、席が隣だった。

彼はよくノートも取らずに授業を受けていた。
だからよくノートを貸していた。

席が隣じゃなくなっても彼は私にノートを借りに来てた。
そんなものだから私のノートは結構綺麗にまとめられる様になり、授業もしっかり聞いて先生の言葉もノートに書き込んだ。
そのお陰で成績も上がったりしたものだ。
それから、何年目の付き合いになっただろうか。

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