第5章 にょいっと手が出るのはいかがのものか
パソコンの画面に微かなノイズが走る。
同時にブレーカーが落ちたように
バツンと音を立てて経屋の全てが止まる。
メールが表示された画面を唯一残しては…
空「な、なんだ!?」
白「……っ?」
『!?』
全てが砂嵐のように激しいノイズ化したとき
スピーカーから…いや
画面から【音声】が聞こえた。
《僕もそう思う。
君たちはまさしく、生まれる世界を間違えた》
『やぁっ!!』
急に聞こえた花の短い悲鳴。
2人がそちらを見てみると
花が
画面から出てきた白い腕に
片足を掴まれ、逆さまに画面に吸い込まれている
ところであった
白「花……っ!?」
白が咄嗟に花の腕を掴む。
しかし、力がさほど無い白
無意味と言うぐらいのスピードで
一緒にのまれていく。
空「おいおいおいおい!!??」
只事ではないそれを慌てて
空が掴もうとするが
白い腕のもう片方の手が
がっしりと空の腕を掴み3人とも
引きずり込まれていった………。
画面のなかへ。
?「ならば僕が生まれ直させてあげよう――
君達が生まれるべきだった世界にっ」
?「……君は、………おかえりだね
待っていたよ、花」