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冬の夕空

第6章 たましいあげる


彼が唇を離して言う。

「入ってるよ」

「うん……」

「目を開けて」

そういえばずっと目を閉じてた。
ゆっくりと目を開ける。
彼が私をみつめている。

私、ミシェルとつながってるんだ……。

なぜか涙が出そうになる。
目を合わせたまま唇に軽いキスを何度も。
たまらなくなって目を閉じると、また舌をからませてディープキス。
もう唇がひりひりしてくるぐらいキスしてる。
息をもらすたびに身体の真ん中にあるものを感じる。

私、上も下もミシェルとつながってる。

「まだ痛い?」

私の目をのぞきこんで彼が言った。

わからない……。

私が答えられないでいると、彼は少し腰を動かして奥にぎゅっと差し込んだ。

「あっ、あぁ……」

痛い、まだ痛いんだけど……。

それとは違う、それよりもすごい感覚が身体中にひろがる。
彼は私の手を握り、ゆっくりと腰を動かし始めた。

「あっ。はぁっ……、あぁっ……、あんっ……」

動きに合わせて声が勝手にもれる。身体の中から声が。

身体の……すごく中を……、ぎゅうっとつかまれるような。身体の奥を……、揺さぶられるような。

なぜか突然、心細くなってくる。心細くて、不安で泣き出してしまいそうな……。声が震えてくる。

彼がちょっとだけ心配そうに言う。

「痛かった?」

「……ううん」

「どうした?」

「わかんない……。なんか……なんかすごくて」

彼はしばらく私の目をじっとみつめる。

そしてちょっと微笑んで頬ずりする。

「じゃあ続きはまた」

そう言って彼はゆっくりと抜いた。
ちょっとひりひりするような感触が残っている。

そして彼は私を抱き寄せ腕まくらをしてくれた。
髪に指を入れてとかすようにゆっくりとなでる。

夢みたい……。ずっとこのままでいたい……。

「朝までずっとこのままでいてくれる?」

「それが望みならば」

そう言って彼は唇に軽くキスする。

最高……。すごい幸せ!

彼は私の目を見てやさしい声で言う。

「ねえ、これでもう吸血鬼に狙われなくてすむね」

「……」

笑うところなのかな……。


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