第5章 冬の夕空
彼は私の耳にチュッと音を立ててキスする。
そして私の濡れているところにぎゅうっと指を差し込んだ。
「んっ……!」
私の身体のどこか奥のほうが、ぎゅうっとつかまれたような感じがする。
入れただけで動かされていないのに、私の腰が勝手に動いてしまう。
「あっ。だめ。これっ、だめぇっ!」
「……ちょっとだけ」
そう言って彼はゆっくりと指を動かす。
私のあそこの中は、彼の指をぎゅうっとしめつけながらひくひくとけいれんする。
全身の力が入らないのに、下半身だけ勝手に動いてる……。
わけのわからない感覚に泣きそうになる。
「ああぁん……。やだぁ……」
「ごめんね」
彼はそう言って指をそっと抜き、私をぎゅうっと抱きしめた。
全身がふわぁっとあたたかくなる。
まるでお風呂に入っているような心地よさ。
私は彼の背中にそっと手をまわす。
彼は頬ずりしながら私の頭をよしよしとなでる。
あたたかくて……、少し涙が出てくる。
彼が私の目元の涙を舌でそっとなめる。
「くすぐったい」
私が笑うと彼もにっこりと笑った。