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冬の夕空

第4章 お砂糖多め


その後、ミシェルの言ったように特に何も変わったことはなかった。

あえていえば彼が日曜以外にもうちにときどき来るようになったこと。
そしてときどき玄関からでなく窓から入ってくること。

「どうして窓から?」

「もう寝てるかと思って」

寝てると思うのなら来なければいいのに……とは思わなかった。

「雪が降ってたよ」

「本当?」

窓ガラス越しに外を見てみる。小さな雪粒がふわふわと舞っていた。

「寒かった」

彼は少しだけ甘えるように言う。

「ロイヤルミルクティー、お砂糖多めですか?」

私がそう聞くと、彼はにっこりとうなずく。最近の彼のお気に入りなのだ。

私は思う。
悪魔って甘いもの好きなのかな?


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