第25章 大嫌いの裏側(加藤清正)
「はぁ……」
今頃三成にすがって泣いているだろうか。
そんな場面を想像してみる。
やっぱり胸がざわついた。
でももう、俺はどうする事も出来ないだろ。
「傷付けた、よな…」
部屋に戻り、ベッドにに鞄を放り投げてもたれ掛かるようにして床に座った。
こんな時家が隣同士って事を恨むぜ…。
コン
コン
「……?」
窓を軽く叩くような音。
窓を開けて俺は息を飲んだ。
「…?」
窓際で30㎝定規を手に持って恥ずかしそうに微笑むの姿。
「ごめん、窓…何で叩こうか迷ったの///」
「何か用かよ…」
「えと…そっち、行ってもいい?」
「は………?」
顔を見ると冗談で言ってる様には見えなくて。
コイツがどうしてこんな事を言っているのか理由が全くわからねぇ。
「…よっと」
俺の返事を待たずに窓を乗り越えてがこっちにやってくる。
さっき、あんな事があったのに、お前は何も感じてねぇのかよ。
三成が、いるからか。
「…自分がしてる事わかってんのか」
「うん、お邪魔します…」
「俺、男だぞ」
「知ってるよ」
「………」
平然とした態度に苛ついた。
の手首を掴んでそのままベッドに押し倒す。
「なら何されたって文句ねぇよな」
「清…!んん…っふ…ぅ……」
唇を重ね、問答無用で舌を滑り込ませる。
の舌を捉えるとねっとりと絡ませた。
「清、ま……///」
「ノコノコと男の部屋に来てんじゃねぇよ…そんな女なのか?」
「違……!」
想いとは裏腹な言葉ばかりが口から出てしまう。
唇を首筋に寄せ、強く吸い上げた。
「なんで…三成なんだよ……」
「んっ…ちょっと待って…!清正っ…」
吸い上げた部分に赤い痕が残る。
「三成とも…もうシたのか」
押さえ付けた両手に力が入る。
そして今度は乱暴に唇を重ねた。
「清正…っあ…っ」
どちらのモノとも言えない唾液がの顎を伝う。
こんなに酷い事してんのに、胸の高鳴りが止まない。
聞いた事のない声、触れた事のない感触にどうしようもなく興奮してしまう。