第17章 17日目
時計を見ると只今AM3:15。もう朝だ。
そろそろ睡魔の限界がきそうな時、嬉しいチャイム音が鳴った。
「は、はあい!」
慌てて玄関の方へ向かい、扉の覗き穴を見る。扉の向こうには帽子を被って辺りをキョロキョロしている二宮くん。その新鮮な姿にドキドキする。
扉を開けると、二宮くんがすぐに部屋へ入り、ギュッと私を抱きしめて、
「ただいま」と言った。
「・・・お、おかえり、なさい。」
まるで一緒に住んでいるかのようなやり取りに、首のあたりがくすぐったくなった。
玄関先で立ったまま、なかなか私を離してくれない二宮くんが黙り込む。
「・・・・・・」
「どうしたの?」
「あったかい。」
「う、うん、お部屋温めてたよ。」
二宮くんの洋服が、外の寒さを実感させてくれる。
「違う、が暖かいの。」
「あ・・・、うん、ずっとおウチにいたから。」