第16章 16日目
「あ!起きてた?開けて!寒い!死んじゃう!」
と窓ガラスの向こうでパクパクするたびに白い息を出す二宮くんがいた。
「~~~~~~…!」
ガラっと勢いよく窓を開けて、二宮くんを乱暴に家の中へ引きずり込む。うわっ、大胆!と声をあげる二宮くんを無視した。だって私は今怒ってる!
カーテンをピシャッと閉めた。
「…なんでっ…なんでっ…」
怒ろうと思ったけど、安心で崩れ落ちるように力が抜け、しゃがみこみ涙が出た。
「…え!!何!なんで泣くの!」
「ど、泥棒かとおもっ…怖かったよばか!」
「た、確かに。の言う通り、ばかに馬鹿って言われて納得!」
「…じゃない!」
「は、はい、すみませんでした。」
「ぎゅっ、は!?」
「え!あ、はい、失礼致します。」
そうしてやっと優しく腕を回してくれる。
二宮くんの匂い…安心する。