第16章 16日目
「…ん、…」
カーテンを閉めた窓ガラスの方からガチャ、ガチャっとする変な物音で目が覚めた。振動でカーテンが揺れている。
「…うそ、ちょっと待って…」
そうだ、ニュースでやってた…
クリスマスは外に出ている人が多く、特に独り暮らしの家は狙われやすい。空き巣に注意するようにって…
やだ、こんな日に泥棒…!?
「やだっ…」
慌てて携帯を探す。着信履歴から二宮くんの名前を探した。その間もガチャガチャと扉が揺れる。
「…やだっ、いやっ二宮くん!!」
そう叫びながら発信ボタンを押すと
プルルルル…プルルル…
さっきまで物音がしていた窓が、シーンと静まり、同じ場所から電話の音が聞こえる。
な、んで
自分の携帯を見ると、二宮和也の文字。私、ちゃんと二宮くんにかけてる…
え?え?
恐る恐る窓に近づき目を瞑って、カーテンを勢いよく開いた。ゆっくり目を開けると
「……………」