第16章 16日目
鍵を開けて独り暮らしの部屋に帰ると、中は暗く冷たい空気が肌に触れる。
当たり前か、といつものことなのに、こんな日にはとても敏感に感じてしまう。
買ってきた食材のビニール袋と、ケーキの箱をキッチンに置いた。
…よしっ、ご飯作ってワイン開けよう!寂しいけど!
テレビをつけるといつものように映る彼。
会えなくてもこうやって会えるなら、まあいっか。
テレビの中で楽しそうに笑う二宮くん。
…12時過ぎたら、連絡してみようかな、
初めてのクリスマスくらい、甘えてもいいかな。
なんて頭の中で考える。
…いっか・・・、あとででんわ…
いつもは飲まないワインのせいで私はいつの間にか眠ってしまった。