第7章 7日目
二宮くんにそれを告げると、不安が涙と一緒に出てきた。言ったからってどうにもなることのない事実。
「、」
話を聞く時はずっと下にいた二宮くんが、私の名前を呼んでいつの間にか隣に座っていた。
「…ごめん、」
涙が止まらない。ごめん、それが二宮くんの答えだ。謝られた場合はどうすればいいんだろう。わからない、悲しいのに、嫌いになれない。好きだからわからないよ。
私の手を握って、真っ直ぐ見つめられると余計わからなくなった。
「っ…」
「…勘違いさせて、不安にさせて、ごめん」
「え…、」
そう言って私が昼間見た、あのアクセサリーショップの袋をソファーの後ろから、はい、と渡す。
「…」
「嘘ついて、ごめん。実は今日オフで…あれ、隣にいた女、…ねーちゃん。」
二宮くんの耳がみるみるうちに赤くなっていく。
「…まさか、見られてるとは、」
「…こ、れ」