第1章 1日目
「・・・なに。」
私の視線に気づいて上目遣いでコチラを見る。
うっ、そんな顔も可愛いです。
・・・可愛いですけど私、少し挫けそうです。
泣きそうです。二宮くんの前では泣きませんが。
喉の奥がキュッとしみるような感覚を
目の前にあるハンバーグで流し込んだ。
「ご、ごめんね。次はちゃんと作れるように・・」
「、」
「は、はい。」
いつの間にか下がっていた視線を名前の呼ばれる方へと向ける。
また何か言われるともう立ち直れない。
もう感想はいりませんよ、と心の中で呟いた。
「俺だけに、作ってね?」