第20章 20日目
大泣きしたらスッキリして涙を手で拭った。そしてもう一度二宮くんの洋服にギュッと抱きついた。ありがとう、二宮くん。
「あ、泣きやんだ。」
私の顔を見て優しく笑う。
嫌な顔してもいいのに…。
「ありがとう、二宮くん。」
「うん、当たり前でしょ?が泣いてるのに放ってはおけないカッコいい二宮くん。」
「…ふふ、」
「また、埋め合わせはするから。」
「うん、」
「の行きたいとこ、どこでも連れてってあげるから。」
「うん、…って二宮くん、なんで戻って来てくれたの?」
「あ、そうだった。忘れ物いっぱいして。」
私もその瞬間「あ」と思い出した。
お財布!私のバッグに入れたままだった。
「はい、行ってらっしゃい。」
お財布を二宮くんに渡した。