第20章 20日目
私は化粧を済ませて、久しぶりにおめかしをした。おめかしって…お部屋で過ごせれば十分だと思っていたけど、二宮くんとの外出デートにワクワクしている自分に気付く。
「、持ってて。」
二宮くんが車の鍵だけ持って、自分の携帯と財布は私に渡す。私はそれを両手で受ける。
「…持ってて?」
「うん、ズボン入らない。バッグに入れてて。」
ああ、そういうことか!…か、彼女っぽい!今のやり取り、凄くカップルっぽい!!くぅ~っと幸せ気分を噛み締める。
「ほら、なんか知らないけどガッツポーズなんてしてないで、行きますよ。」
車の鍵がチャリンと音をたると、右手を引かれ家を出た。