第19章 19日目
PM21:30、夕飯にしては遅めのカレーライスとサラダ、コンソメスープを二宮くんの目の前に並べた。
「ハンバーグじゃ、なかったの?」
「…だって、二宮くんが」
「私が何?」
二宮くんが変なことするから、淫らな娘になった私が誕生して、それから気づけばこんな時間で、スーパーに行こうとしたら、置いていくの?って寂しそうに腕を捕まれたから行けるわけなくて、冷蔵庫見たら何にもなくて、結局これしか作れなかったんだよ!そうだよ!私はどうせ淫らな二宮くんに言いなりの女なんだよ!
「何も言ってないのに、息あがってるけど、どうしたの。」
い、いけない。心の声を心で叫びすぎて
呼吸が荒くなってしまいました。
「う、ううん、ハンバーグはまた今度。」
「うん、いっただっきまーす。」
手をパチンと合わせ、左手でスプーンを持つ。そして一時は黙ってご飯に集中する。美味しい、とも言わずに。
二宮くんは美味しい?と聞かない限り、美味しいとは言ってくれない。でも最近わかった、美味しい時は無言で食べる。
「………」
ほら、モグモグしてる。ずっとモグモグしてる。可愛いなあ、ご飯を食べる二宮くん。手を動かすのを忘れて、じっと見つめていると、
さあ、と急に口を開いた。