第19章 19日目
ほらまたおかしなこと言ってます。
二宮くんってほんとに変わってる。(そんなところが好きで好きでたまらない)
「お母さんじゃないよ?」
私が首を傾げると、手を伸ばし、急に腕を引っ張られる。私のバランスは崩れソファーにそのまま倒れ込んでしまった。
「母親にこんなことしないよ、俺。」
そう言って私の首筋にキスをする。二宮くんの唇が当たってソワソワっとなるのに耐え切れなくて、つい笑ってしまった。私はこのソワソワ系が苦手だ。
「・・・くっ、くすぐったいです。」
私の笑い方とは違う、なんか、なんというか・・・そう!いやらしい笑いをする二宮くんが
「・・・それだけ?」と呟き
今度は私の右耳をパクッと食べる。
「ぎゃっ、あはっ、ははやめてよ!
くすぐったいってば!」
こんなじゃれてる場合じゃないの!
私は買い物にいかなきゃいけないの!
「くすぐってるわけじゃないのに、
変な気分にさせたいだけなのに。」
お、おかしなこと言ってる、
おかしなこと平気で言ってる!
「ちょ、ちょちょちょっと待って、」
おかしな気分って、つまり、あれ、そうゆうこと?二宮くんは私の言葉を聞かずにどんどん先へ進み、キスする場所が次第に首から下の方へ変わっていく。
「にっ、二宮くん、あの、私、ハンバーグがっ」
私の体中にキスをしている真っ最中の二宮くんが、やっとその言葉でこっちを見てくれた。
まだ外は明るい時間帯で、カーテンもバッチリ開いている。もちろん部屋の中には日の光が入って明るいので、二宮くんの顔がハッキリ見えると、その色っぽい艶のある表情に、頭がおかしくなりそうだった。
「・・・・・・いいから、黙って。」
いつもの高めの声ではなく、喉の奥で話すような低い声で私の顔に近づき、さっきまで体中にキスをしたその唇で、私の口を塞いだ。