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旅人日記

第1章 少年達の花園 1


『ホラ、お前らも』



いつの間にかあいつらも後ろに居て、次々と「ただいま」と言いながら家に入った



『さてと……何からするかな……』



同じように入ってきた楓さんは段差があるところで靴を脱ぎ、上に上がった



そして僕らも同じようにしようとしたが躊躇ってしまった



『ん?どうした?上がらんのか?』


「いや……ちょっと……」



今更ながら僕らの足は靴を履いていても綺麗ではない



近くに川があったわけでもないから、足を洗っていない



なのにこんな綺麗な床を汚してしまっていいのかと思い、躊躇った



「(オ)レらスゲェ汚ねぇし……」



特に美を気にしてるあいつが一番気にしていたことだろう



『そんなことか……まぁ仕方ない。ホラ』


「は?」


『ホラ、来い』



両手を広げ屈んで僕らに向ける楓さん



『運んでやる。早く飛び付くなりしろ』


「(そ)んじゃあ(お)前が汚れる…」


『……そうか。なら、十秒以内に上がらなければ引き摺って連れていくぞ』



一瞬にして固まる僕ら



『10……9……』



そしていつの間にか始まったカウント



焦る僕ら



『8……7……』



早くしなければ引き摺られる



だが、僕らもそれなりに意思が強い



なのでそう簡単に考えは変えれない



『6……5……』



刻々と迫る時間



これではまるで鬼ごっこをしているようだ(恐怖の)



『4……3……』



そこまできて<一人>上がった者が居た



「(お)まえ…」


「何意地張ってんてだ」


「(こ)んな(う)つくしい所に上がれっか!」


「いつまでもそうしてると引き摺られる。ならその汚れる範囲を狭めただけだ」



確かに考えると引き摺られるより歩いていた方が汚れる範囲は少ない



そうと決まれば上がるしかない



靴を脱ぎ、上に上がる



「(お)まえもか……」


『2……1……』



秒数がなくなりそうなので次々に上がっていく



「ッチ……しょうがねぇ」



嫌々そうにあいつも上がった



『0……皆上がったなでは"浴場"に行くぞ』



その時何故風呂場と言わなかったのか不思議に思ったが追求しなかった



今ではそれを悔いている
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