第3章 群青
「ねぇ」
「?なんだ?」
「私のこと、全く..覚えてないのよ、ね..?」
「..あぁ..。」
「この艦のことも?みんなのことも?」
「..すまない。」
「いえ、そうよね..あなたはムウではないものね..変なこと聞いてごめんなさい。」
「いや、..ただ..」
「えっ」
「わからないが、俺の中で君を、覚えている感覚が、あるんだ。」
「...!!」
「君を見てると..なぜかあたたかい気持ちになる。」
「そう、なの..?」
さきほどまでは暗く塞ぎ込んでいた彼女だったが、その言葉を聞いた途端に驚きと共に、パァッと顔色が明るくなる。
そんなに嬉しいのか?
ネオはその様子をみて、なぜかまた心が痛んだ。