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Sweet Love* Part3

第21章 *お互い様 feat.緑間


「真太郎、おはよー…」

「香奈、おはよう。まだ眠いか?」

「だって、こんなに早く起きたことないよ…」

今は7時30分。

教室には無論、真太郎以外誰もいなかった。

朝練がなくなったからって、早朝教室デートなんて…。

人事の尽くし方は尋常じゃない。

「とりあえず、ここに座れ」

真太郎が軽く叩いたのは、彼が座ってる隣の机。

「え…そこ、勝手に座っちゃっていいの?」

「誰もいないんだからいいだろう。それとも、デートなのにわざわざ遠くに座る気か?」

真太郎の言ってることは、いつでも一理あるから逆らえない。

渋々、でもないけど隣に座ると、思ったより近くてびっくり。

というか、真太郎がこっちに椅子寄せすぎ。

「最近キスもできていないからな。今日は好きにさせてもらうのだよ」

…近いのは、真太郎が私に触れたいからだって知ってたけど。

久々の雰囲気は、初めてのキスの時と似てる気がした。

もっと甘えたいと思うと同時に、やっぱり恥ずかしいという気持ちも浮き出てくる。

でも結局、拒むなんてできないのには変わりなかった。
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