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Sweet Love* Part3

第7章 *ツーショット feat.紫原


「ね、紫原くん。」

「なにー?」

「もっとこっち来て?」

あたしが思いついたのは、銀杏を背景に紫原くんとあたしのツーショットを撮ろう、ということ。

だから何の気なしに言ったんだけど、紫原くんは甘えられたと思ったみたいで。

「そ、そんな近かったら、昼飯食えないし!そういうのは後に…」

「や…!お願い、少しでいいから…。」

「〜〜っ!…そこまで言うなら、しょうがないな…。」

紫原くんが勘違いしてるとも気づかずに、あたしはとんでもない発言をしたようだ。

紫原くんが近くに来てくれたのはよかったけど、いざ写真を撮ろうとした時。

視界が暗転した。

パシャ、と少し遅れてシャッター音が聞こえる。

それは気絶したわけでも何でもなく、紫原くんにキスされたからだった。

「…え?」

「そっちから言い出したんだから、今更ダメとか言わないでよねー。」

余裕そうな口振りだけど、真っ赤な顔がそれを照れ隠しだと気づかせる。

二人の真っ赤な顔を冷やすように、秋らしい涼しげな風が通りすぎた。


*ツーショット*

カメラに映ったのは、
友達みたいな二人じゃなくて、
誰にも見せられないような一瞬。
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