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Sweet Love* Part3

第6章 *hold feat.笠松


「…え?」

「し、仕方なくじゃねえから。俺だって、ずっとこうしたかったんだよ…。」

繋がれた手と、真っ赤な笠松先輩の横顔を見て、疑問が浮かぶ。

「笠松先輩、手を繋ぐのが嫌いって言ってませんでした?」

「言ってたけど…。本当は嫌いなんじゃなくて、ただ…──」

その後少しずつ話してくれた笠松先輩曰く、人…特に女の人に触れるのは苦手だけど、私にだったらどうにかこうにかできるらしい。

今まで踏み出せなかったのは、人前で恋人っぽいことをするのが恥ずかしいだけだったとか。

「そ、そうだったんですか…。言われてみれば確かに、人前でそれっぽいことはしなかったかも。」

そう呟いて思ったのは、理由を聞いたら、思ったよりもスッキリしたってことだった。

私、結構悩んでたんだな…と、今更ながら気づいた。

でも、そういうことなら、正直に「手を繋ぎたい」って言っても良かったかもしれない。

そう思ってちょっぴり後悔したけど、

「慣れるように努力するから…その、これからは、繋ぎながら歩いて…いいか?」

そんな後悔さえ消してしまうほど、その言葉は私をときめかせた。

「もっ…もちろんですっ!」

真っ赤になった顔を隠すように、必死に笑顔で返した。

*hold*

何気ないのに、
手を繋ぐだけで、
一目で恋人って分かるね。
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