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Sweet Love* Part3

第6章 *hold feat.笠松


すぐ隣にいて、手が届く距離。

それでもこの手を伸ばさないのは、笠松先輩が嫌がるからだ。


キスもデートも、お泊りだってしたのに、笠松先輩が一つだけ嫌がる行為がある。

…それは、手を繋ぐこと。

前に「何で手を繋ぐのが嫌なんですか?」って訊いたら、「元々人に触るの苦手だし、一瞬で終わらないだろ」って言われた。

特別必要なことだとは思わないし、笠松先輩がやりたくないならそれでいいと思う。

だけど、何かが物足りなかった。

「…香奈?何ぼーっとしてんだよ、大丈夫か?」

「へ?ああ、考え事してました。」

「そうか。体調悪かったら言えよ?」

「はぁい。」

笠松先輩は優しくて、嫌われちゃうかもなんて心配したことは、付き合い始めてから全くない。

でも、何でか安心しないんだ。

高望みしすぎなのかな。
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