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Sweet Love* Part3

第4章 *曖昧Boundary feat.氷室


ガタンゴトン、という音とともに、車内が少し揺れる。

窓の外に目を向けると、外は真っ白だった。

「雪、綺麗…。」

やっぱり、地下鉄よりも電車のほうがいい。

真っ白に染まった家が、木が、道が、すごく綺麗。

「ね、辰也は冬、好き?」

振り返って尋ねると、辰也はくすっと微笑んで答えてくれた。

「好きだよ。思ったよりも寒くて驚いたけど、こうして見る景色はとても綺麗だからね。」

「あ、それ、私も同じこと考えてた!そっかぁ…嬉しいな。」

私がそう言い終えたと同時に、またガタンゴトンと電車が揺れる。

目的地である東京が、少しずつ近づいていた。



12月のある日、wcで誠凛と対戦した日から、数日が経った頃。

土曜日の今日は、監督の用事によって、バスケ部の活動はお休みになっていた。

急用ではなかったので、部員である辰也くんとマネージャーの私は、前々から東京に行こうと計画していた。

wc決勝…誠凛対洛山の試合を見に行こう、と。

「試合前、火神くんに会えるといいね。」

「あれ?俺、そのこと香奈に言ったっけ?」

「言ってないけど…辰也ならそう思ってるだろうな、って。」

たとえ違う高校でも、辰也と火神くんが兄弟のような間柄であることは、今になっても変わらない。

だったらきっと、会うのを楽しみにしてるんだろうな、と思っていた。
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