第1章 少女01
なかなか整頓されている。私が見たことのない食材とかも入っている。
「ペットボトルは右側では。」
「えっとー・・・うん!」
どうやらまじまじと中を見つめるのを怪しまれたようだ。ここは数日間いなくて変わってないかと思ったって事にしておくか・・・・。と、いうことで右側にあった野菜ジュースのペットボトルをひっつかんで洗われて乾き切っているコップに注ぐ。
「食事も近いので、あまり量を入れないでください。」
「え・・・?ここで、お召し上がりに・・・?」
丁重な敬語である。まぁなんて美しい日本語!!
(ってそうじゃねぇよ!!!!また何をやらかしてるんだ私め!!!!!)
そんな自己嫌悪に陥る最中、彼を心配して見てみると私ではなくキッチンの方に目線を向けていた。
「・・・まぁ、その。」
開けられた窓から風が吹き込むと、綺麗な星空がちらりちらり珍しく覗く。
何を余所見する必要があるんだろうか。少しずらされた視線の理由が気になって、恐る恐る覗き込むように顔を見る。
「え、あ、あの!?」
目が回るようにあたふたしてしまう。いや当たり前である。急に目の前の少年が急に合わせた目線をずらせば少し慌てる。なんせ表情一つ動かさない彼なのだ。その顔の動き一つに理由でもありそうな感じがする。
(よく考えたら、私、神経質すぎなのかな・・・。)
ふわりとカーテンがゆれる。
「貴方が寝ていたので、一週間くらい、会話の一つもできなかったですし・・・。」
「え・・・。」