第1章 Trick or Treat?
次に向かったのは涼太の家で、インターフォンを鳴らすと「ハッピーハロウィーン☆」とやたらシャラシャラした掛け声と共に、コスプレをした涼太が出てきた。
その姿に絶句する(色んな意味で)。
「わぁー!木村っち、めっちゃ可愛いっス!天使様ッスね?」
「うん、そうなんだけど……。ってゆーか、涼太のそのカッコ……」
「どうっスか、これ?今日の俺、いつにも増してイケてるでしょ?」
「うん、いつにも増してシャラってるのは確かなんだけど、」
「シャラってるって何スか!?」
「ちょっと黙ってて。………涼太のカッコ、それマ○のジュダ○だよね!?何?何なの!?アンタまで中の人(声優さん)ネタ狙ってんの!?ってゆーか、アンタはどっちかってゆーとジュ○ルよりアリバ○の方が似合うに決まってるでしょ!!さんざんネットで似てるだの何だの言われてるんだから!!」
「ちょっ、木村っち落ち着いて!!」
真太郎のときよりも更に饒舌に捲し立てる私を、涼太が必死に宥める。
「はぁ…、はぁ……」
「落ち着いたっスか?」
「うん、何とか…」
「ってゆうか、涼太恥ずかしくないの?そのカッコ。めっちゃお腹出てるじゃん…。(もう少しで乳首見えそうだよ…)」
「恥ずかしい?そんな訳ないじゃないっスか!見せて魅せるのが俺の仕事なんで☆」
涼太はそう言って、パチンとウインクをする。
あ、そうだ。
涼太ってこーゆう奴だったわ。