• テキストサイズ

過去から未来へ続く道

第2章 ナイル・ドークから見た二人






だけど、俺はあいつの中にある狂気を垣間見てしまったんだ。

エルヴィン達に嫌がらせをした奴らを、
あいつは恐ろしい目をしながらハメやがった。



元々モテまくるエルヴィンと、
よく見れば格好良い部類に入るミケが
揃って歩いてたら女共の視線は釘付けになって
他の男なんてものは視界にすら入らねぇ。

嫉妬した馬鹿共は、エルヴィン達の教科書を破り捨てたらしい。


・・・らしいというのは、俺はそれに加担してなかったし、
加害者と思われる奴らが「ざまぁみろ」と笑っている所を
目撃しただけだったからだ。

正直、姑息なやり方に腹が立ったが面倒事には
首を突っ込みたくなんかねぇ。


俺は一回聞かなかった振りをしたんだ。



でも、教科書が無いと探すあいつらを見て、
俺はつい手を貸そうとしちまった。

教科書くらい一緒に見ようぜって誘ってみたんだ。

それなのにエルヴィンは
「暗記してるから一緒に見なくても大丈夫」と言って、
ミケと行っちまいやがった。

流石の俺もこの時は「何てムカつく奴なんだ!」と
嫌がらせした奴らに賛同してしまったが、
その後エルヴィンを敵に回さないでおいて良かったなと
心底思った。






/ 34ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp