第2章 距離感
『店員さん涙の跡が残ってますよ』
っと言うと、彼女は、焦ったようにアクビをしていたといいながら俺の顔を見て驚く
おっと叫ばないでね〜っあっぶねぇ〜
今日は、流石にマスクしていても気付いたのか笑
怪我の事を聞くと捻挫でしたと明るく答え お礼を言いながら 昨日あげたボールペンを出した
えっ何で袋にいれてるんだよ!使えねーじゃんそれじゃ
『何で袋』っと尋ねると
俺に貰ったからという彼女 俺は少しガッカリした この子の中でもテレビの中の櫻井翔なんだと思うからだ
だがそれは、すぐに自分の勘違いだと気付かされる
彼女が、まだ 俺を櫻井翔と知る前に、俺が言ったありがとうが嬉しかったと 俺があげたボールペンを見ると踏ん張れると ボールペンに傷が付くと自分の心が…と
初めて彼女の本心に触れた気がした 決して彼女は、強いわけじゃないんだ でも強くありたいと思っているんだきっと
少し俺なりのアドバイスをして 俺の携帯のQRコードを俺なりに緊張しながら渡すと
受け取れないと言う
は?何この子と思いよく話を聞くと 携帯番号は、知りたいが芸能人の携帯のQRコードなど落としたら大変な事になるから怖くて受け取れないと言う
イヤイヤ 普通本人と話す方が危険じゃないくて?今この状態を記者に撮られたらとかは 怖くないのかよ!!
『でも番号は、知りたいんだ』
と少し俺への興味がどんなものか知りたくて 突っ込んでみると 芸能人の俺だから聞きたいのもあるがそれよりも、俺の人柄に尊敬してくれたって事を言いたいらしい 笑
だか上手く言葉に出来ずに、一生懸命説明しようとする彼女の必死さが また気持ちを安らがせる
俺はその場で彼女の携帯に俺の携帯を登録し 彼女に電話するように言ってみた
変に緊張した彼女は『かしこまりました』なんて言っている 笑 仕事かよ!!本当面白い
仕事に戻らなくて平気か尋ねると 思い出したらしく焦って仕事に戻る彼女
さて俺も家に戻ってマネージャーの迎えを待ちますか 彼女忙しそうな子だし気長に連絡待ちますか
そんな事を考えながらコンビニを出ようとすると彼女の声が響く スッキリしたってなんだよ!笑 泣いてたくせにまぁー元気になってくれて良かった
そして自宅に到着し仕事の支度をはじめた