第28章 成人済みの宮地清志 (黒バス)
二人でモグモグ食べながら見る
二人だけの映画館には真剣に見る私たちがいる
話はそろそろクライマックスで涙が止まらない
「よく泣けるな…ほら使え」
と、ティッシュボックスを渡される
「ありがと…ち~ん!!」
「相変わらずきったねぇな…」
「仕方ないでしょ…」
「ま、今に始まったことじゃないし…あ!俺トイレ~っと…」
「もう!(雰囲気の欠片もない奴…)」
と、彼に聞こえない程度にぼそりと反論して
画面に目をやるとまさにこれからキスしようとしている
キスなんて見慣れているはずなのに
やっぱり見ているだけでドキドキする。
…そういえば最後にきよとキスしたのって
初体験したあの夜だ…
今日はしてくれる…かな…。
忘れていたはずの感情を思いだし気持ちが沈んでいく