第22章 氷室 先生(黒バス
理科準備室で待つ人なんて一人しかいない
私がいつも乱れる場所
甘くて切ない場所
トントンとノックをすれば
中から聞きなれた低音が聞こえてきて
ドアを開ければ爽やかな笑顔を湛えた麗人が立っていた
「いらっしゃい。よく来たね。」
「先生、呼び出しはまずいんじゃ…」
「ふふっごめんね?どうしても確認したいことがあって」
「確認したいこと?」
頭に疑問符を浮かべていたら
ツカツカと私の目の前まで迫る彼
いつもと同じ爽やかな笑顔なのに
なんだかとても威圧感を感じる
少し下がっても後ろは締め切られたドア