第3章 繋げる扉?
不安になる、同時に風が弱まっていくのをかんじた。
光が薄れて、宴会に興じる周りの風景に戻ってく。
もう、風は感じないほど弱まっていた。
私が真っ先に目やるのは、直ぐそばにいたゴーランド。
アリス「んな・・・・っ!!」
些細な変化ではないかった。
ベージュの生地に金色の刺繍が入った煌びやかなスーツだ。
揃いのベストに、首元には渋めのスカーフネクタイ。
どこぞの貴族といった出で立ちになっている。
ゴーランドとボリスの様子を見に行ったが、外見年齢が変わっててゴーランドは『小憎たらしい感じになりやがって』と言っていたが熱は引いていなくて申し訳なかった。
ゴーランドは部屋を出て行き、椅子に座りベッド付近に椅子を寄せる。
アリス「ごめんねボリス」
ボリス「仕方ないよ、ルール違反をおかしたんだから。 アリスは気にしなくていいの」
部屋から出て行く、私はショーの準備をするため部屋に戻る。
部屋に戻り気を引き締めようと、洗面台に向かってるとき廊下を近づく音がした。
(誰かくる?)
足音は大きく、男性のようなものに思えた。
小柄な女性だと感じない。
いずれにしろ、ゴーランドか遅いからきたのだろうか?
急いで顔を洗わなきゃ!
大急ぎで顔を洗い、この部屋にくる人に少し待ってもらおと思いエプロンドレスを整える。
トントンと。二回ノックの音。
「はい?」と、だけ返事を返すと、ドアの向こうから直ぐに返事が返ってきた。
???「おはよう、アリス、嵐が到来して混乱しなかったか?」
(・・・・・!!?)
ドアを隔てて聞こえてきた声、思いもよらい展開にエプロンドレスを持ったまま硬直する。
???「アリス? どうした? 身支度をしているのか?」
アリス「ナ・・・ナイトメア!?」
仮にも恋人の声だ、聞き間違える訳がない。
その場に立ったまま、裏返った声で声の主の名を叫ぶ。
ナイトメア「ああ、私だ。 身支度が出来たらでいいからここを開けてくれないか? 待ってるから」
(待ってる?)
来訪者がナイトメアだと分かり真っ先に考えたのは、ここが夢の中だということだ。
どこかで眠ってしまったのだろうか?
すっかり現実だと思ってた夢を、再現して訪ねてくる。