第2章 小早川軍 負け戦
あぁ、私を救いにきたんじゃないんですね。
何を考えてるのよ。
この人は悪い人で、海賊の兄貴さんなんですよ。
悪党なんですよ。
三成「おのれ! ここを足掛かりにしようとは。 海神の巫女は金吾の仇討ちとかみなまとめて殺してやるー!」
矢を放ち三成さんはそれを、刀で防御した瞬間に錨の槍の先が勢い良く飛んでいき、三成さんは心臓を撃ち抜かれて死にました。
すると階段を勢い良く、上がってくる孫市姉様。
孫市「姫無事だったか? って元親なんでここに?」
元親「よう、サヤカ久しぶり」
ムッなんで親しげに話してるんですか。
鶴姫「この通り私は無事ですよ、孫市姉様」
孫市「あぁ、それよりも元親。 サヤカって呼ぶな」
元親「いいじゃねぇか、俺とお前の仲なんだからよ」
ここにいると、なんだか気分が悪いです。
ムカムカします。
なんで私には戦闘態勢の言葉しか、海賊の兄貴さんは言わないのに孫市姉様には優しくして。
こんなにも親しくしてるの?
鶴姫「私帰ります」
孫市姉「おい、姫送らなくていいのか?」
鶴姫「結構です!」
何故か怒って返してしまう。
階段を降りる。
海賊の兄貴さんは『送らなくてもいいのか?』とか口が悪くても尋ねてこないのでしょうか?
もう! いいですよ!
私一人で帰ります。
海辺に着くと、後ろからカチャリと金属音がして影が海賊の兄貴さんです。
元親「あのよ、サヤカとは幼馴染の関係でな」
知ってます
鶴姫「そんなこと知ってます」
元親「今更だけどよ、送るか?」
鶴姫「結構です」
元親「へっ、そうかよ」
私にはこんなやり取りしか出来ない。
優しさを感じませんこの人には。
先程の孫市姉様に向けていた、親しさなんて今はない。
向こうの方から、伊予河野軍と海賊さんの船が来ました。
それぞれの船に乗って、河野軍の足軽の歳おりのお爺さんが話しかけて来ました。
足軽「姫〜どこに行っておった? 心配したんじゃぞ? 海賊さん達が行方を探すの協力してくれたんじゃ」
そうだったの?
じゃあ石田三成さんに言った言葉は嘘だったのだろうか?
遠くに見える、海賊さんに小さい言葉で言う。
鶴姫「ありがとうございます海賊さん達」
頭を軽く下げる。