第1章 泥棒と警備員
廃墟と化した教会から離れて7年が立った
指名手配されてすぐ切った髪も
もうほとんど元の長さまで伸びてた
今でも僕は侵略して奪ったものを返すため走り回ってる
そして今日もまた─────・・・
ミク「(これで全部か・・・。
よくよく考えればこの生活7年以上もやってるんだよな
いつまでこの独裁政治は続くんだろう
・・・あの子達はそれぞれ何処かで幸せに暮らしてるかな」
感傷に浸る僕
その瞬間 赤センサーが鳴り響く
とても大きい音で
どうやら僕の足が当たったようだ
すぐに後ろに振り返った
けどもう遅かった
センサーが鳴った途端 たくさんの足音が鳴り響く
たぶん警備員達だろう
そして
ドーン!!!
爆ぜた何かが爆ぜた
何が爆ぜたのかは分からなかったが
罠に引っかかったことは分かった
爆風で外の崖まで吹き飛ばされた
ミク「(ヤバイ・・・!)」
なんとか捕まれた崖
ミク「・・・僕の人生もここまでか
結局3人に会えずじまい
僕もかなり堕ちたなぁ」
7年前敵国で見つけた3人の少女
名前は────・・・
メアリーとジェシカと・・・
ミク「あれ...もう1人...もう1人居たのに」
どうして思い出せない??
かくれんぼしたりして遊んだ...
緑の髪の子...
誰よりも綺麗で澄んだ目で真っ直ぐ見てた
あの子───・・・
そういえば 最後のかくれんぼ 鬼だったっけ...
ミク「もういーよ・・・いいよ もう十分だ」
生まれながら身分が低く
独裁者の言うことを聞くことしか出来ず...
罪滅ぼしのつもりで あの子を引き取り
侵略して奪ったものを返しに走り回る泥棒生活
捕まってた崖が崩れ始める
カツリカツリと響く足音
あの子達に出会わなかったら
きっと今でも僕は機関銃を持って敵国に行ってただろうな
・・・ちゃんと罪滅ぼしできたかな
死をを覚悟した
ミク「ありがとう」
『見つけたよ』