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〜蒼い青い片想い〜

第5章 -影の先輩と新しい光の彼-


「相変わらず…です。」


わたしがやっと絞り出したことばは
拙いものだった。



”相変わらず”…



大ちゃんはバスケに関して、
あの頃から変わっていない。


「そうですか…。」


しばらく無言が続いてしまう。


「なんでそんなお通夜みたいなんだよ⁈」


「え…?」


沈黙を破ったのは火神さんだった。


「あ〜えっと…
なにがあったのか知んねーけど、
これから病院行くんだし、
んな、辛気臭い顔してたら、
縁起悪いじゃねーか!」


火神さん…。


「ふふ…」


わたしは思わず笑ってしまった。


「火神くんの言う通りですね。」


黒子先輩はそう言うと、
支えててくれた火神さんから離れ、
わたしにさらに近づこうとした。


「黒子先輩…!」


わたしは慌てて前に出る。


「すみれさんは笑っていてください。」


「え…?」


「そのほうが青峰くんにとっても
いいと思うので。」


「黒子先輩…」


わたしは思わず
黒子先輩を見つめてしまう。
透き通るような…
吸い込まれてしまいそうな瞳だと思った。


「ボクに対して…
すみれさんが気に病むことは
何もありませんよ。」


「…‼︎黒子先輩…」


「ボクにとっても、すみれさんは
笑顔でいてくれたほうがいいですしね。」


そう言うと、黒子先輩は、
わたしの頭をポンとして撫でてくれた。


「じゃあ、そろそろ行きますね。
桃井さんによろしくお伝えください。」


「あ…はい!気をつけて…」


「じゃあな!」


黒子先輩に続いて、
火神さんも声を掛けてくれ、
そのまま2人は行ってしまった。

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