第4章 【上】-キャリア-
「ああ…良かった、あかねちゃん元に戻って」
ほっ、とあかねちゃん(髪の毛だけで動いてる。ネウロの瘴気に当てられて髪の毛だけ半端に生き返ったらしい)
のトリートメントをしていた弥子ちゃんは息を吐いて言った。
私が来る前に色々あったらしい。色々。
つやつやとしか髪を見せびらかすようにくねくねと動くあかねちゃん。
ハートマークが飛びまくってる気がする。
…可愛い
「羨ましいなぁ、あかねちゃんの髪の毛」
テーブルに頬杖をつきながらその光景を見ていた私は、なんとなく呟いた。
『?』
髪の毛で?を作るあかねちゃんに少し笑ってから、なんでもないと言葉を濁した。
「こんなに綺麗な髪があるではないか」
何時から後ろに居たのか、ネウロが少し長めに伸ばした髪を触ってきた。
それがなんとなく心地よくて、思わず目を細める。
「この髪に不満は無いのだが…我は癖っ毛なのが全てを悪くしているよな」
「そんなことはないと思う…が!」
「っぐあぁッ!?」
行き成り髪を引っ張られ、ソファの背もたれに思いっきり頭をぶつけた。
「あっ!? ちょ、ナツキちゃん大丈夫!?」
「あ…あぁ…いった…」
何をする、と睨もうとした所でネウロの緑色の瞳が行き成り点になった。
あ、これはもう聞かないつもりだな。
「はぁ…… そういえばネウロ、あかねちゃんの活動時間、もう少し長く出来ないの?」
もう少し長ければ家で風呂に入れてあげるのになぁ。
そうぼやく弥子ちゃんにネウロは視線を移して、無いこともないが…と言った。
「本当!?じゃあそれやってあげようよ!」
「だが…」
『その代わり中の問題も複雑化して難易度が五倍になる』
「それはダメ――――ッ!」
思わずふふっと笑って、二人のやりとりを眺める。
あかねちゃんも楽しげに揺れているあたり、同じ気持なのかなぁと思いながら何気なくソファから立ち上がってあかねちゃんを撫でた。
その時。
コンコンッ
銀髪のかっこいい男の人が入ってきた。
確か刑事さんだっけ?
中々かっこいいなと思いながらあかねちゃんと壁の隅に隠れる。
「開いてるけど…邪魔するよ」
「あっ、笹塚さん!」
「しばらくぶりですね、どうされました?」
「いや…どーってことはないんだけど」
へえ、笹塚さんっていうのか。