第3章 少しの甘え -番外
「うーあぁ……ねむ」
「やっと起きたか、このナメクジが」
「起きて早々罵倒か」
「ふん、声をかけてもらえているだけありがたいと思え」
「許嫁に対する言葉とは思えないな」
「「(バチバチバチ)」」
起きて早々罵倒をされ、気分は最悪。
しかも私はソファで寝ていたはずなのに、ネウロがソファに寝ていて私は床に居た。
「何故我が床で…はぁ…」
「そのまま雑巾になってもいいのだぞ」
「いだだだだだ踏むな踏むなそこを踏むんじゃない」
「じゃあどこを踏んで欲しいのだ」
「どこも踏むな」
「ここか?」
「あは、あはははっ、くすぐったい…あははっ!んぁっ、ぁはっふ、ぁっ」
腹のあたりを器用にくすぐるネウロの足。靴の先が少し痛い。
「フン、遊びすぎだ」
「ぐほあっ」
くすぐりに耐えようと頑張っていて、完全に無防備だった。
腹に蹴りを入れられる。
女としてどうなんだろうこの…この叫び声は。
「お腹痛い…」
「ナツキ」
「なんだよ」
急に近づけられた顔。
あまりの事に目を見開くしか無かった。
はっと息を呑む。
耳元にネウロの顔が近づいて----
「何を期待している?」
と低い声で囁いた。
「っ!」
ダンッ
おもいっきり奴の体を押し退けて、後退る。
「なっ、なにをする!」
「フン、勝手に進展を期待しておいてよく言うな」
「期待などしていない!」
「イヤなのか…?」
「うぐっ」
「しちゃダメか…?」
「うぐあっ」
そ、そんな目で私を見るなァァァ!
と顔を手で覆う。
赤面してしまうのも無理は無いだろう、あの顔は反則だった。
「それなりに……我輩も貴様不足だ」
「えっ」
「フッ
いただきます。」
「えっちょなにえ服破けアッー!」
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「ハハハ、実に愉快だ」
「ははは、実に不愉快だ」
「あかねちゃん、あの二人…何があったの?」
弥子のその問いかけに、あかねはびったんびったんと千切れるほどに首(髪?)を振り続けた。